出会いと気づき
こんにちは、東京で暮らす主婦ブロガーです。海外に住む同じく主婦の皆さんへ、今日は私の暮らしの中から「日本らしいスタイルと思考」がどんな風に日常に溶け込んでいるか、そしてそれをどう自分らしさに変えていけるかというヒントをシェアしたいと思います。私は以前、ファッションも暮らしの効率もつい“流行”や“速さ”に流されがちだったのですが、日本で暮らす中で少しずつ「質」「持続」「自分の物語を大切にする」スタイルに惹かれるようになりました。今日はその中でも「起=出会いと気づき」の部分をゆっくり書いていきます(次回以降で「承・転・結」も続けますね)。
まず、私が日本で暮らしていてふと感じたのが、「流行を追うだけではなく、長く使える、意味のあるものを選ぶ」という考え方が自然にあるということ。例えば、国内の大手ファッションブランドである UNIQLO が掲げる「LifeWear」という哲学――「衣服はただの流行ではなく、暮らしをシンプルに、かつ質良くするもの」という考え方。(Elle India) これが自分の日常にもじんわりと影響しています。
ある日、買い物帰りに自宅近くの洋服店で「この服、来年も再来年も着られそうだな」と思える一着に出会いました。デザインは派手ではないけれど、素材がしっかりしていて、色も深めで落ち着いていて。ラベルを見ると「天然素材」「長持ち」と書いてあり、思わず「値段以上に価値があるかもしれない」と感じました。そのとき、「あ、自分のワードローブも“使い捨て”ではなく、“育てる”ものにしよう」と心が動いたのです。
また、日本の街歩きの中で、若い人たちのストリートスタイルを眺めていても、どこか「個性」が溢れていながらも、一貫して“質”や“背景”を感じさせる服装だな、と思ったことがあります。たとえば、シンプルなパンツ+シャツというベーシックな組み合わせに、自分の好きなアクセサリーを一点だけプラスするとか、古い服をリメイクした風に着ているとか。ある記事でも、「日本のストリートウェアブランドには、伝統と革新、素材と仕立てへのこだわりが根底にある」と紹介されています。(Dreambutdonotsleep)
こうした出会いや目線の変化が、「あ、自分のスタイル」=「単に流行を真似るのではなく、自分が語れるストーリーを持つ服・暮らしにする」という意識を芽生えさせてくれました。たとえば、私は普段の朝、子どもを送り出してから家事を片付ける合間に、自分のワードローブを見直す時間を取るようになりました。「この服いつ買った?」「これ何回着ている?」「来年も使えるかな?」と問いかけながら。ここであえて余裕を持たせて、急がず、ひとつひとつ選び直す時間を持つことが、実は “時短以上の効率” を生むヒントだったことに気づいたのです。
もちろん、海外で暮らす皆さんも日々忙しいと思います。子どもがいて、家事があって、自分の時間が取れないという方も多いでしょう。でも、そんな中だからこそ「小さな気づき=自分らしさを育てる時間」こそが、日常に豊かさをもたらしてくれます。私が日本で試してみて「これはいい!」と思った、朝5分でできるワードローブ見直しルーチンや、着回し写真を撮る習慣、服を買う前に“来年も使える?”と自問するチェックリストなど、次回以降、具体的な時短術も交えてご紹介しますね。
実践と変化 ― “自分らしさ”を日常に取り入れる
「自分らしさ」って、言葉では簡単に聞こえるけれど、実際にはとても難しいテーマだと思いませんか?
私も最初はそうでした。流行を追いかけるのが当たり前で、SNSで「今年のトレンドカラー」や「これが今っぽい!」という情報を見るたびに、「あ、私もそれを買わなきゃ」と思っていました。でも、日本で暮らしていくうちに、少しずつ考え方が変わっていったんです。
きっかけは、ある友人との会話でした。
その友人はとてもおしゃれなのに、毎日同じような服を着ている。気になって「どうしてそんなに服の数が少ないの?」と聞いたら、彼女は笑いながら言いました。
「この服たち、全部“自分のストーリー”があるの。だから飽きないんだよ」
その言葉にハッとしました。
「ストーリーのある服」。それはただのモノじゃなくて、自分と時間を共有している存在。
例えば、旅行先で買ったストール、母から譲り受けたブラウス、長年直しながら履き続けているデニム。
どれも“新しくない”けれど、“自分を語ってくれる”服たち。
この気づきから、私は少しずつ「自分のワードローブを育てる」ことを意識するようになりました。
■ Step 1:持っているものを「見える化」する
まず取りかかったのは、クローゼットの整理です。
“ときめき”とか“断捨離”という言葉があるけれど、私が意識したのは「時間をかけてでも、自分の持ち物を知る」こと。
全部を出して、服を一着ずつ手に取りながら、
「これはいつ買った?」「なぜ好きだった?」「今も着たい?」
と自分に問いかけました。
面白いことに、こうして向き合うと「買った時の自分」と「今の自分」の違いが見えてくるんです。
以前は“安くて可愛いから買う”という理由が多かったのに、最近は“手触りがいい”“長く着られる”という基準に変わっている。
自分の価値観が“速さ”から“深さ”へと変化しているのを実感しました。
そして、持ち物をアプリで管理するようにしたんです。
スマホのカメラで服を撮って、カテゴリー別に整理。
「今日はこのシャツを着た」「このスカートは3回登場した」と記録する。
これが意外と面白くて、まるで自分のファッション日記のよう。
自分の“今”が視覚的に見えると、ムダ買いも減り、組み合わせの幅も広がりました。
■ Step 2:朝の「5分ルール」で自分を整える
次に始めたのが、“5分でできる自分スタイル時間”。
朝、家事を始める前のたった5分間、鏡の前で自分の服装をチェックしながら、こうつぶやくんです。
「今日の私、この服でどんな気分を作りたい?」
たったそれだけ。でもこの質問をするだけで、1日のスイッチが入ります。
それまでは「とりあえず動きやすい服でいいや」と思っていたけれど、今は「今日は少し穏やかに過ごしたいから、この柔らかいニットにしよう」「外に出る予定が多いから、清潔感のある白シャツで」と、服選びが“心の整理”にもなっています。
日本のミニマリズム文化には、「少ないもので心地よく生きる」という哲学があります。
例えば、「わびさび」という考え方。完璧じゃなくていい、使い込むことで味が出る、欠けた部分にも美しさがある。
その感覚を、私は日常のファッションや暮らしの中に少しずつ取り入れています。
洗濯したシャツを丁寧に畳む時間や、季節ごとにお気に入りの服を入れ替える時間。
それは単なる“作業”ではなく、“自分を整える儀式”のようなものになりました。
■ Step 3:買う前に「未来の自分」を思い描く
以前は、セールの文字を見るとつい衝動買いしていました。
でも今は、「1年後もこの服を好きでいられるかな?」と必ず自問します。
買い物リストを作る時も、3つのルールを決めました。
- 今の自分に似合うか?
- ケアしやすい素材か?
- “誰か”ではなく“私”を語る服か?
この3つをクリアできないものは、買わない。
そう決めてから、服を買う回数は減ったけれど、満足度はぐんと上がりました。
たとえば、シンプルな白シャツひとつにしても、縫製や肌触りがいいものを選ぶ。
一度買ったら、アイロンをかけながら「今日もこの服に助けてもらおう」と思える。
こういう小さな積み重ねが、「本物を育てる暮らし」に繋がっていくのだと実感しています。
■ 小さな“時短術”がくれる豊かさ
「丁寧に暮らす」っていうと、なんだか時間がかかりそうに聞こえるかもしれません。
でも実は、時間をかけて選んだり、整えたりすることが、最終的には“時短”になるんです。
たとえば、クローゼットをすっきり整えることで、朝の服選びが3分で終わる。
好きな服ばかりだから、迷わない。
迷わないから、心に余裕ができる。
それに、長く使えるものを選ぶことで買い替えの手間も減るし、結果的に家計にも優しい。
まさに“シンプルで豊かな暮らし”です。
■ 自分のペースで、“育てる”暮らしへ
この数年で、日本の文化に触れながら「自分を急かさない」ということを覚えました。
早く結果を出すよりも、ゆっくりじっくり「自分の形」を見つける。
それは、服だけじゃなく、考え方にも、家事にも、人生にも通じること。
海外で暮らしている方にも、この“育てる感覚”をぜひ取り入れてみてほしいです。
毎日の中で、たとえば「お気に入りのカップを選ぶ」「一日の終わりに服を整える」といった小さな行動が、実は自分らしさを育てるきっかけになります。
葛藤と内省 ― “他人の目”と“本当の自分”のあいだで
正直に言うと、「自分らしさを大切にする」と決めたあとも、すぐにすべてがうまくいったわけではありません。
むしろ、そこからが本当の“葛藤”の始まりでした。
最初のうちは、「流行を追わない私、なんかいい感じ!」なんて少し誇らしい気持ちもありました。
でも、ある日SNSで友人の投稿を見たとき、心がざわついたんです。
新作のバッグ、人気ブランドのコート、季節ごとに変わるファッション。
「みんなキラキラしてるのに、私だけ地味じゃない?」
そんな気持ちがふと顔を出しました。
「自分らしさを大切にする」って、言葉にすれば素敵だけど、
実際には“他人と比べない勇気”を持つことでもあるんですよね。
■ 比較という“癖”に気づくまで
日本の暮らしの中で感じたのは、「周りとの調和を重んじる文化」がとても強いということ。
それは良い面もたくさんあります。
たとえば、行列で静かに並ぶ、集合住宅で音を気にかける、人に迷惑をかけないようにする。
そうした“空気を読む”姿勢が、社会の心地よさを保っている。
でも同時に、ファッションやライフスタイルの面では、「周りから浮かないようにする」圧力にもなりやすい。
私も最初の頃は、「地味すぎても変だし、派手すぎても目立つ」と、自分の選択にブレーキをかけていました。
そんなある日、スーパーで出会った年配の女性の姿が忘れられません。
年齢を重ねても、真っ赤な口紅に淡いピンクの帽子。
白髪をまとめた髪が本当に美しくて、まるで映画の登場人物のよう。
思わず「素敵ですね」と声をかけると、彼女は笑って言いました。
「もうね、誰の目も気にしてる時間がもったいないの。
自分が気分よくいられる服を着る。それが一番なのよ。」
その一言が胸に刺さりました。
「他人の目」ではなく、「自分の気分」を大切にする。
それが本当の意味で“自分らしさ”を育てるということなんだと、ようやく実感した瞬間でした。
■ “見た目”ではなく、“意図”で選ぶ
この気づきのあと、私は服や持ち物を選ぶとき、ひとつだけルールを加えました。
それは、「なぜそれを選ぶのか」を自分に問いかけること。
たとえば、
「これを着ると心が落ち着く」
「この色を見ると元気が出る」
「この服には、大切な思い出がある」
そういう“意図”を大事にするようになったんです。
以前は、「周りからどう見えるか」が選ぶ基準でした。
でも今は、「これを身につけた自分がどう感じるか」が基準。
これだけで、服選びがぐっと楽になりました。
この変化って、実は「生き方の哲学」にもつながっていると思います。
日本には“意図ある暮らし”という感覚が、昔から根づいています。
たとえば「お茶を点てる」という行為ひとつにも、意図と意味がある。
どんなに小さな動作でも、そこに「心を込める」ことが大切とされている。
私もその影響を受けて、朝服を選ぶときに「今日はどんな自分でいたいか」を意識するようになりました。
それは、単なるおしゃれではなく、自分の心を整える“習慣”になっていきました。
■ “丁寧さ”が時々プレッシャーになるとき
でも、そんなふうに暮らしを見直す中で、少し苦しくなった時期もありました。
「丁寧に暮らすこと」や「持続可能な選択をすること」が“正解”のように思えて、
できない自分に落ち込んだことがあったんです。
たとえば、忙しい日の夜に洗濯を畳まずに寝てしまったとき。
「ちゃんとやらなきゃ」と思う反面、体は疲れていて動けない。
SNSでは“丁寧な暮らし”をしている人たちの投稿が流れてきて、
「私は全然できてない」と落ち込む。
そんな時、夫がぽつりと言った一言が救いになりました。
「完璧にやろうとするより、今日も一日よくやったって言えるほうが、
ずっと日本っぽいと思うよ。」
その言葉でハッとしました。
日本の“わびさび”や“簡素の美”って、そもそも“完璧じゃない美しさ”を受け入れる文化。
シワの寄った布、欠けた器、少し崩れた花――それらにも味わいがある。
それを知ってから、私は“丁寧でありたい”という思いを、
“自分に優しくある”という形に変えていきました。
■ “選ぶこと”は、“生き方を決めること”
自分の心と向き合っていくうちに、ある日気づいたことがあります。
服を選ぶこと、モノを持つこと、時間を使うこと――
それら全部が“生き方”の表現なんだということ。
誰かの真似をしても、その人の人生にはなれない。
だけど、自分の感性で選んだものは、たとえ古くても、どこか誇らしく感じる。
最近のお気に入りは、5年前に買ったリネンのワンピース。
少し色あせてきたけれど、光の当たり方で深みが出て、むしろ今のほうが好き。
それを着ていると、「あぁ、私も少しずつ変化してるんだな」と感じます。
■ “比べない勇気”がくれる自由
この経験を通して一番感じたのは、
「人と比べないこと」は“諦めること”じゃなく、“自由になること”なんだということ。
誰かの暮らしやスタイルを見て焦ることもあるけれど、
最終的に大切なのは「私はどうありたいか」。
日本の街角で見かける、季節の花や、古びた家の木製ドア。
それらは、完璧じゃないけれど、自分のペースで息づいている。
まるで人間そのもののように、自然で、力が抜けている。
私もそんなふうに、自分のスタイルや生き方を“育てていく”人でありたい。
その思いが、今では暮らし全体の軸になっています。
自分らしさを、少しずつ育てていくということ
あの日、渋谷の交差点で見かけた女の子。彼女のスタイルは、決して“最新”でも“目立つ”ものでもなかった。
けれど、その服の一つひとつが、まるで彼女自身のストーリーを語っているように感じた。
それが、「ああ、これが“自分らしさ”なんだ」と気づかせてくれた瞬間でした。
日本で暮らしていると、日々の中に“選択”が溶け込んでいます。
何を着るか、何を食べるか、どう時間を使うか。
そしてそれらは、誰かに見せるためではなく、自分が心地よく生きるための「積み重ね」なんですよね。
たとえば、朝の10分。
コーヒーを淹れる時間をあえてゆっくりと取る。
その間に、鏡の前で自分に似合うスカーフを選ぶ。
そんな“ほんの少しの手間”が、自分の気持ちを整えてくれます。
それはファッションでも、家事でも、人生でも同じこと。
「今の自分を大切にする時間」が、“Authenticity(本物の自分らしさ)”を育てていくのだと思うんです。
◆ 日本人が大切にしている「調和」と「余白」
日本の美学には「間(ま)」という考え方があります。
これは、ただの“空白”ではなく、“意味のある余白”のこと。
たとえば、茶道の一服には「無駄」がたくさんあります。
湯を注ぐ所作、器を拭く動作、そのすべてが「効率」から見れば遠回りかもしれません。
けれど、その中にこそ「自分と向き合う静けさ」がある。
ファッションでも同じことが言えます。
すべてを詰め込むよりも、「あえて引く」ことで、自分の“芯”が浮かび上がってくる。
それが、日本人のスタイルの根っこにある「調和」の美学なんです。
この考え方を、私たちの日常にも取り入れることができます。
“買い足す”のではなく、“選び抜く”。
“隠す”のではなく、“見せすぎない”。
自分の中に余白を持つことで、本当に大切なものが見えてくる気がします。
◆ トレンドよりも、自分のストーリーをまとう
ファストファッションが溢れる今の時代、
「何を着るか」よりも「なぜそれを選ぶのか」を意識することが、より大切になっている気がします。
日本のストリートスタイルが世界中で注目される理由も、
“個性的だから”ではなく、“自分の生き方を映しているから”。
古着をリメイクしたり、母から譲り受けたスカーフをアレンジしたり。
そうした行為の中に、過去と今をつなぐ物語が生まれます。
そしてそれは、誰かと比べるためのものではなく、
“自分自身の歩み”を映すもの。
だからこそ、そこには確かな説得力と温もりがあるのです。
◆ 時短の中にも「選ぶ楽しさ」を
私は主婦として、毎日の時間のやりくりに追われることが多いです。
でも、だからこそ「時短術」は“自分らしさを守る武器”でもあると思っています。
たとえば、服を畳むときに「ときめく服だけを見える場所に置く」。
朝の支度時間を短縮するために、前日に“自分が気分よくなれる服”をセットしておく。
ほんの小さな工夫ですが、それが1日のテンションを変えてくれます。
時短は“削ること”ではなく、“自分を整えること”。
日本の主婦たちは、そうやって「自分らしさを残す時間」をつくり出しているんです。
◆ “Authenticity”を育てる3つのヒント
最後に、私が日本の暮らしの中で学んだ
「自分らしさを育てるためのヒント」を3つにまとめてみます。
- 余白を持つこと – 詰め込みすぎず、心に空間を残す。
- 選ぶ力を磨くこと – “とりあえず”ではなく、“自分が納得できるもの”を選ぶ。
- 日常を整えること – 服装も、暮らしも、少しずつ丁寧に見直してみる。
これらは、特別なことではありません。
けれど、毎日の中で少しずつ意識することで、
「自分の輪郭」がはっきりしてくる気がするんです。
◆ 終わりに:流行ではなく、“物語”をまとう
日本のストリートファッションが教えてくれた一番のこと。
それは、「自分を飾ること」よりも「自分を語ること」。
服も、暮らしも、言葉も。
どれも、自分という物語を紡ぐための道具なんだと思います。
流行はいつか消えるけれど、
“自分らしさ”は、日々の選択の中で静かに育っていく。
今日、あなたが選んだ一着が、
明日のあなたを少し勇気づけてくれる。
そんなふうに、“Authenticity”を育てていけたら素敵ですよね。

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